室内土質試験
規模の大きな試験室と試験機器、
経験豊富なスタッフを揃えています。
室内土質試験の値は、設計や施工の基礎となる重要な役割をもっています。弊社では経験豊富なスタッフが物理試験・化学試験・安定化試験・力学試験・コンクリート試験・骨材試験・配合試験等に対応し、精度の高い情報を提供します。加えて一日300供試体作成可能な配合試験、三軸圧縮試験機2台、圧密試験機15連など多量の試料を同時処理可能な設備を整えており、急なご依頼や多量の試験試料にも対応可能です。
力学試験
土の圧密試験
基準・規格
JIS A 1217:2009
圧密とは、透水性の低い粘性土が静的荷重を受け、その間隙の水を排出しつつ長時間かけて体積が減少してゆく現象のことををいいます。この試験は、直径6cm、高さ2cmの供試体を用いて、側方変位を拘束し、上下の排水を許した状態(一次元圧密状態)で、荷重を初期値から順に倍ずつ段階的に24時間載荷して、時間と圧密量を測定します。
結果の利用
試験結果は、沈下量・沈下時間の計算や、過圧密地盤の判定などに用いられます。
土の一面せん断試験
基準・規格
JGS 560-2009 JGS 561-2009
一面せん断試験とは、上下に分かれたせん断箱に土供試体を納め、垂直応力を載荷した状態で、可動箱を固定箱に対して水平に移動させてせん断する試験をいいます。圧密定体積一面せん断試験と、圧密定圧一面せん断試験があります。
前者は三軸試験による圧密非排水(CU)試験に、後者は圧密排水(CD)試験に対応します。
結果の利用
試験から得られた強度定数はc,φは、斜面の安定計算、擁壁の土圧計算、基礎の支持力計算などに用いられます。粘性土地盤を圧密させてから盛土を急速施行する場合の安定計算には定体積試験、砂質土地盤や粘性土地盤の長期的な安定計算には定圧試験によるc,φを用います。
土の三軸圧縮試験
基準・規格
JGS 0530-2009
土の三軸試験とは、土供試体に側圧を与えながら圧縮を行う試験です。せん断に先立って圧密を行うか、せん断中に排水を許すか、間隙水圧を計測するかの条件の組み合わせにより、4つの試験条件があります。試験条件は、原位置の状態に近い条件を選定することが大切です。土のせん断強さとは、破壊時において破壊面上に作用しているせん断応力をいいます。いくつかの拘束圧のもとでのせん断強さを求めることが出来れば、その結果を連ねる事により、クーロンの破壊基準を適用することが出来ます。
結果の利用
試験から得られた強度定数c,φは、地盤の長期・短期的な安定問題、支持力、土圧の算定、粘性土の強度増加率の推定、有効応力解析など多岐にわたり利用されます。
土の一軸圧縮試験
基準・規格
JIS A 1216:2009
一軸圧縮試験とは、自立する供試体に対して拘束圧が作用しない状態で圧縮する試験であり、その最大圧縮応力を一軸圧縮強さquといいます。自然状態の地盤から採取した乱さない粘性土試料を用いて一軸圧縮強さを調べ、その試料の地盤状態での非排水剪断強さを推定することが主な目的です。
結果の利用
試験結果は、地盤の土圧、支持力、斜面安定などの強度定数に利用されるほか、締固めや化学的処理によって人工的な改良を加えた土の効果判定などにも用いられます。
その他
- 土の透水試験
安定化試験
CBR試験
基準・規格
JIS A 1211:2009
CBRは、路床や路盤の強さを評価するための相対的な強度を示すもので、供試体表面に直径5.0cmの貫入ピストンを2.5mmまたは5.0mm貫入させたときの荷重強さを、標準荷重強さに対する百分率で表したものです。試験には、通常のCBR試験と修正CBR試験があります。
結果の利用
CBR試験から路床土の設計CBRを求め、アスファルト舗装厚さの設計を行います。修正CBR試験は、路盤材の品質を判断するために用いられます。
その他
- 突固めによる土の締固め試験
- 締固めた土のコーン指数試験
化学試験
- 土の強熱減量試験
- 土懸濁液のpH試験
- 土懸濁液の電気伝導率試験
岩石試験
岩石の一軸圧縮試験
基準・規格
JGS 2521-2009
拘束圧を受けない状態での長軸方向に圧縮されるときの岩石の強度・変形特性を求めます。
結果の利用
岩石の圧縮強度などが求められます。
求められる岩石の一軸圧縮強さquは、岩石の「目安値(インデックス)」、「岩盤分類」、「設計定数」、「解析データ」など、幅広く利用されます。
その他
- 岩石のスレーキング試験
- 破砕性判定のための岩石の破砕試験方法
- ポアソン比
- 有効間隙率試験
- 岩石の吸水膨張試験
- 岩石の超音波速度測定
骨材試験
- ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり試験
- 骨材のふるい分け試験
- 骨材の単位容積重量及び実績率試験
- 細骨材の有機不純物試験
- 骨材中に含まれる粘土塊量試験
- 扁平率試験
- 骨材の微粒分量試験
- 引っかき硬さによる粗骨材中の軟石量試験
- 比重1.95に浮く粒子試験
- 硫酸ナトリウムによる骨材の安定性試験
- 80℃水浸膨張試験
配合試験
配合一軸圧縮試験
基準・規格
JGS 0821-2009
配合一軸圧縮試験とは、室内で土とセメントを混合し作製した円筒形の供試体に対して、一軸圧縮試験を行う試験です。同じ土に対してセメントの添加量を3~4パターン程度変化させた供試体を作製し、一定期間の養生を行ってから圧縮します。その結果を基に、添加量と一軸圧縮強度の関係図を作成します。供試体の作製方法は、基礎地盤改良では締固めをしない供試体作製方法、改良盛土では静的締固めによる方法がよく用いられます。
結果の利用
構造物の基礎地盤改良や改良盛土などのセメント添加量を決定するために用いられます。構造物の荷重などから求められる目標強度に対し、セメント添加量を関係図から読み取ります。
その他
- 配合CBR試験
- モルタルの一軸圧縮試験
- コンクリートの一軸圧縮試験
社団法人 地盤工学会
- 地盤の調査実習書(社団法人 地盤工学会)
- 室内土質試験 基本と手引き(社団法人 地盤工学会)
- 室内土質試験の手引き(社団法人 地盤工学会)
- 土質地盤の調査・試験とその応用(社団法人 地盤工学会)
- 地盤材料試験の方法と解説(社団法人 地盤工学会)
- 地盤調査の方法と解説(社団法人 地盤工学会)
物理試験
土の粒度試験
基準・規格
JIS A 1204:2009
土の粒度とは、土を構成する土粒子の粒径の分布状態をいいます。粒径の分布状態を粒径加積曲線により表します。試験は粒径2mmで区分し、2mm 以上の土粒子は水洗いを行った後、ふるい分析を行います。粒径2mm 未満の土粒子は沈降分析を行った後、粒径0.075mm 以上の土粒子を水洗いし、ふるい分析を行います。
結果の利用
この結果は、土の工学的分類のための指標を与えるほか、締固め特性や透水性および液状化強度などの特性の推定、建設材料としての適正の判定や掘削工・基礎工などの施工法の決定に利用されます。
その他
- 土の含水比試験
- 土粒子の密度試験
- 土の湿潤密度試験
- 砂の最小密度・最大密度試験
- 土の保水性試験
- 土の液性限界・塑性限界試験